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英単語帳Distinction 2000 について詳しく解説します。

更新日:

こんにちは。ATSUです。

今回は私が10人のネイティブと制作した英単語帳Distinction2000の記事を書こうと思います。

・一体どんな人がターゲットなの?

・他の単語帳とどう違うの?

そんな疑問に答えるべく、本記事を書いていきます!

それではまいりましょう!

Distinction 2000にはどんな英単語が収録されてるの?

Distinction 2000はずばり英語学習の基盤となる単語・表現を収録した英単語帳です。

基盤となる単語・表現とは、今後英語学習を進めていく上で出会う機会の多い英単語たちです。

そうした英単語の中でも、「中級レベル」と言われる単語・表現を主に扱っています。

市販の英単語帳で言えば Core 1900、Duo 3.0、鉄壁、速読英単語(必修)などと収録語彙はかなり似ています。

これらの中級レベルの英単語たちは、今後の英語学習において出会う語彙の大部分を占めるものです。

※一般的に中級レベルと言われる語彙よりも難しいものや簡単と言われるものでも、用法やあまり良く知られていない意味のあるもの、派生語で重要なものがある場合は収録語彙に含めました。

Distinction 2000 は他の英単語帳と何が違うの?

今までもこうした単語・表現を収録した英単語帳は数多くありました。先ほども申し上げたように、収録英単語に関してはCore 1900、Duo 3.0、鉄壁、速読英単語(必修)などと大きく変わるというわけではありません。

それでは、Distinction 2000は他の英単語帳と何が違うのでしょうか?

ターゲット層&コンセプト

Distinction 2000が他の英単語帳と何が違うかを具体的に説明するために、まずDistinction 2000のターゲット層と、そこから生まれたコンセプトを解説いたします。

Distinction 2000のターゲット、それはズバリ

英語学習の基盤となる単語・表現を、大学受験や英語資格試験の突破だけでなく、その先にある「実用的な英語力」までを見据えて学習したい人

です。

アカデミックでフォーマルな例文・用法が多かった従来の英単語帳

今まで、前述の英単語帳含め、一般的な英単語帳の多くは

・大学受験

・英語の試験資格

などに強く意識しており、結果としてこれまでの英単語帳はアカデミックでフォーマルな例文・用法に焦点を当てていることが多かったと、私も一人の英語学習者として強く感じていました。

これ自体は自然なことだと思っています。大学受験、英語試験、それぞれフォーマルな場面設定が多いため、自然とそれらに特化した英単語帳の構成や内容はそれに準じたものになるからです。

英語の世界はアカデミック×プラクティカルの両側面で出来ている

典型的なフォーマルな要素の強い英単語帳で英語学習を進めてきた私は、大学院留学生活や海外キャリアの形成を通して、特化型英単語帳を使用した語彙学習のネガティブな側面も肌で感じていました。

それは、学習した英単語は大学での議論やスピーチ、論文の執筆といったフォーマルでアカデミックな場面では使用できるにもかかわらず、

学習した英単語を、英会話、ビジネス、留学生活といった実践的な場面で使えない

ということでした。

しかし、これは英単語帳に収録されている語彙たちがフォーマルな場面でしか使えない語彙だからではありません。これらの語彙は多くの場合フォーマルな場面でも、実践的な場面でも、同様に使用されています

ではどうしてその語彙を上手く使える場面と、使えない場面が出てくるのか。それは、

これらの英単語帳において、実践的、プラクティカルな場面で使用する状況をイメージできるように設計されていない

からです。

先ほど言いましたが、本書に収録されているような中級レベルの英単語たちは、今後の英語学習において出会う語彙の大部分を占めるものです。そんな重要な英単語たちを、一つの側面から覚えるだけで、本当に良いのでしょうか?

私自身、フォーマル・アカデミックな角度からこれらの語彙を捉えることで、「実際に使えない」という問題に直面しました。その問題は、よりバランスが取れた英単語帳を使用することで大きく改善できると思っています。

そこで今回は、英語学習の基盤となる語彙を、これまでの受験や試験を強く意識した英単語帳で扱われていた

「フォーマルでアカデミックな側面」だけでなく、「実践的でプラクティカルな側面」からもアプローチ

することで、大学受験や英語資格試験の突破だけでなく、その先にある「実用的な英語力」までを見据えた英単語帳です。

受験・試験資格だけでなく、実践的な英語までを見据えた英単語帳

よって、Distinction 2000 は

・せっかく英語を勉強するなら使えるようになりたい!

・中級レベルの英単語は知っているけど実際にはあまり使えない!

・実践的な英語力を高めて留学や海外キャリアを実現したい!

といった方に強くおすすめできる一冊となっています。

一方で、

・大学受験さえ受かればいい

・資格試験を突破できればそれでいい

という方は、Distinction 2000である必要はないと思います。

それでは、ここから具体的に他の英単語帳との違いを見ていきます!

【他の英単語帳との違い①】構成、レイアウト

Distinction 2000のコンセプトはフォーマルでアカデミックな側面」だけでなく、より「実践的でプラクティカルな側面」からもアプローチすることで、大学受験や英語資格試験の突破だけでなく、その先にある「実用的な英語力」までを見据えた英単語帳でした。

その両側面に一冊の英単語帳でアプローチができるよう、今回は3つのセクションを用意しています。それは

  1. アカデミックセクション
  2. プラクティカルセクション
  3. スナップショットセクション

の3つです(上の図も参照)。

アカデミックセクション

アカデミックセクションは、該当ページの収録語彙を含む学術的でフォーマルな英文を収録しています。

収録単語に対してアカデミックな英文も用意することで、従来英単語帳で得られた「フォーマルな状況における語彙の使用能力」習得できるように設計しています。

Distinction 2000 はアカデミックでフォーマルな側面を捨てて実践的でプラクティカルな側面に完全に焦点を当てているのではなく、あくまでも両者のバランスを取ったものになります。

ここにあるイラストについては後述します。

プラクティカルセクション

プラクティカルセクションでは、実践的な英単語の使用能力を高めるべく、全ての収録英単語に対して「実践的な例文」を収録しています。

実践的な例文というのは、ネイティブがどのように普段の生活やビジネスなど、プラクティカルな状況において使用するような例文です。

また、派生語に対してもできる限り実践的な例文を収録することで、各語彙の持つプラクティカルな側面を本書を通じてできる限り感じられるように工夫しました。

例文については後で詳述します。

スナップショットセクション

今後英語を実際に使用していく上で出会う、さまざまな場面を想定したセクションで、その内容はニュースや専門誌などのアカデミック・フォーマルなものから、会話やブログなどのプラクティカルなものまで多岐に渡ります。

よって、このセクションはDistinction 2000が目指す二つの側面をどちらも含むセクションであると言えます。

【他の英単語帳との違い②】実用的な例文を大量に収録

本書には実践的な例文が多数含まれており、英単語の使い方が格段に分かりやすくなっています

英単語帳で学習したことのある方なら、誰もが一度は思ったはず。

「こんな英文どこで使うの?」

そう、これまでの英単語帳は、非常にかたい表現が多く、非実用的な例文ばかりでした。

例えば

persistent 

いつもでも続く、しつこい

という単語を使って考えてみると分かりやすいと思います。

一般的な英単語帳の例文では

There are persistent concerns over the safety of this medical treatment.

この治療法の安全性には絶え間ない懸念があります。

といった例文が収録されていました。ちょっとかたいですよね。実践的な場面でどうやって使うかは少し分かりにくいかと思います。

Distinction 2000の例文ではどうなっているかというと、、、

George is way too persistent with his personal questions.

ジョージはプライベートな質問をしつこくしすぎ。

という例文になっています。実際の英単語帳ではこんな感じで掲載されています。

こちらの方が、より実践的で、普段自分が使っているイメージをしやすいと思います。また、自分が使っているイメージができれば、記憶にも残りやすくなりますので、一石二鳥ですね。

その下にある

My ex persistently texts me. So annoying.

元カノがしつこくメッセージ送ってくる。めっちゃうざい。

も良いですね。この記事を書いていて自分でクスっと笑ってしまいました。笑

しかも、この persistent という英単語がフォーマルな状況においてどのように使われるかは、アカデミックセクションを見れば理解できるので、アカデミック・フォーマルな場面で使えなくなるという心配は一切ありません。

【他の英単語帳との違い③】かゆいところに手が届く納得感のある解説

本書では、「かゆいところに手が届く」解説を多数収録しています。

ここで言う「かゆいところに手が届く解説」というのは「受験や試験でよく出るタイプの解説」ではありません。

受験や試験でよく出るタイプの解説は、受験や試験の問題を解いていれば自然に出会います。私の考えでは、よく主題される内容をわざわざ英単語帳で学ぶ必要はないと思っています。「よく出題」されるのですから、準備段階で絶対に出会うはずです。

ではDistinction 2000で言う「かゆいところに手が届く解説」とは何か。それは、ネイティブはみな当然のごとく理解しているにもかかわらず、学校では先生が教えてくれない、受験や試験の準備をしているだけでは理解できないような事項に対する解説です。

例えば、以下のようなものがあります。

  • ambiguous と vague の違いは?
  • human と person の違いは?
  • conservation と preservation のニュアンスの違いは?
  • although / even though / though の違いはある?

ambiguous と vague の違いであれば以下のような解説が載っています。

ambiguous vs vague どちらも「曖昧な」という意味を持ちますがambiguous は具体的ではあるものの複数の異なる意味で解釈ができるものを指します。例えば Look at the dog with one eye. という文章は「あの目が一つしかない犬を見て」とも「片目であの犬を見て」とも捉えることができ、これはvague ではありませんがambiguous な文章と言えます。一方vague は He is very tall. のような、背が高いと言ってもどれくらい高いのか不明瞭な程度の曖昧さを意味します。この二つはネイティブも混同することがあります。

みなさん、この違い知っていましたか?きっとこうしたニュアンスレベルの解説がこれだけ豊富な英単語帳は Distinction 2000以外にないのではないでしょうか。

Distinction 2000 は、似た単語の間に存在するニュアンスの違いや単語の語源に関する解説が豊富なため、幅広いタイプの解説を収録することで、常に納得感を感じながら英単語学習を進めることができます

英語学習歴が長い方は、Distinction 2000における既知単語率は高いでしょう。しかし、今までの英単語帳にはなかった納得感のある解説は「なるほど!」と思えるものが多いと思います。

【他の英単語帳との違い④】ネイティブの超ナチュラルな音声

ネイティブの音声が収録された英単語帳は今までにたくさんありましたが、今回の音声は単なるナチュラル音声ではなく「超」ナチュラル音声です。

みなさん、英単語帳に付属する音声を聞いた後いネイティブの英語を聞いてこう思ったことはありませんか?

実際にネイティブが会話するときのスピードと違う…
・英単語帳の長文は聞き取れるようになったのに、海外ドラマやネイティブ同士の会話は聞き取れない…

この原因は、英単語帳に収録されているナチュラル音声はプロのナレーターが、まるでニュースの原稿を読むかのように読んでいるため、普段のネイティブの話し方とは乖離しているケースが多々あるからです。

実際、7年間海外に在住し、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、数多くの英語話者と仕事をしてきましたが、誰一人としてあの音声のように美しい抑揚で、クリアにはっきりと、理解しやすいスピードで話してくれることはありませんでした

実際の英語は英単語帳の付属音声よりスピードが速いだけでなく、無駄な抑揚が少なく、音も脱落したり、連結したりと大きく変化します。

これらの音に英語の基礎学習である英単語学習の段階から触れておくことは、本書のターゲットである「実践的な英語力まだ鍛えたい」人たちにとってとても重要だと考えています。

今回、Distinction 2000の収録音声(natural)では、ナレーターに「できるだけ自然に、普段自分が話す感覚で読んでください」と何度も強調してお願いしました。

プロのナレーターとして綺麗に読もうとするのではなく、できる限り自然に、普段通りの発音を心掛けていただいたため、音声を聞くとその違いを感じていただけるかと思います!

段階的に聞く音声のタイプを変化させたいという人にも柔軟に対応できるよう、従来の英単語帳のナチュラル音声と同じようなスピードや明瞭さで読んでいただいた「slow」バージョンも用意しています。

【他の英単語帳との違い⑤】すべての名詞に可算・不可算名詞を記載

日本語にはほとんど存在しないにもかかわらず英語では重要な役割を果たすもの。それが「可算・不可算の概念」です。

可算・不可算の概念というのは、簡単に言えばその英単語が「数えられるか数えられないか」を意味します。

日本語に存在しないからこそ、英語学習において重要な概念となるはずだと思うのですが、残念ながら多くの英単語帳でまだこの概念が軽視されているように思います。

そのせいで、私はこの可算・不可算名詞の概念が弱みとなり、その重要性を理解した後、再度自分で調べ直すという非常に大きな負担が発生しました。英語学習を進めるにつれて同じような状況に陥った方は少なくないと思います。

そこで、Distinction 2000は、すべての名詞に可算・不可算記号を明記しています。英単語学習の段階から少しずつ可算・不可算の概念にも気をつけておくことで、今後の自分の英語に大きなポジティブな影響がもたらされるはずです。

【他の英単語帳との違い⑥】発音記号には国際的に幅広く採用されているIPAを採用

日本の英単語帳の多くは、日本式の発音記号が採用されています。一番有名なものであれば Jones式というものがありますね。

しかし、普段から日本でガラパゴス化した発音記号を使用していると、Cambridge Dictionaryなどの英英辞書や、海外の英語学習コンテンツを参考にする際に違和感を覚えることがあります。

中級レベルの語彙学習という英語学習全体を見た時に非常に重要な段階は、発音記号に精通する第一段階であるケースが多く、長期的な学習を視野に入れている人は国際発音記号(IPA)で学んだ方が今後の英語学習も考えてより良いと私は考え、本書ではIPAを採用しています

【他の英単語帳との違い⑦】記憶の忘却曲線を考慮した Active Recall 機能

Distinction 2000は、記憶の忘却パターンを考慮した形で「忘れにくい」英単語暗記を実践できるように設計しています。

人間の記憶は、適切なタイミングで復習することで記憶の定着が高まると言われています(詳しくはコチラの記事を参照)。

しかし、どのタイミングで復習すれば良いかを自分で管理するのはとても大変な作業です。

そこで本書ではActive Recall 機能を搭載しています。

例えば、上の図を見ると、Chapter 11の扉に「CH. 4,7,10」と書いていますね。これは「Chapter 11の学習を始める前に、必ずChapter 4,7,10を復習してください」というメッセージです。このように、自分でどのタイミングでどこを復習すべきか考えなくても、簡単に最適化された英単語学習を進めることができるのです。

しかも、一日1チャプター学習し、Active Recall 通りに復習すれば、たった60日間ですべての英単語に6回も出会うことができるように設計されているため、たった2か月で非常に高い記憶の定着を実現することができます!

【他の英単語帳との違い⑧】英語脳を作るためのイラストをアカデミック例文に掲載

Distinction 2000 を開いてまず目に入ってくるのがアカデミックセクションにあるイラストかと思います。

この「イラストを見て英単語を絵で覚えるのかな?」と思った方もいるかもしれないですが、そうではありません。

このイラストは「日本語を介在させない英文のアウトプット」を単語帳学習の中で行えるようにすることを目的に掲載したもので、上級者向けのツールであると言うことができると思います。

英語脳とは一体何?

私は英語を実践的に使えるようになる過程には「英語脳をつくる」ことがとても重要だと考えています。

英語脳をつくることは、「日本語を介在させずに英語を使用できるようになること」と同義です。

日本で英語学習をしていると、英文を和訳したり、日本語を英訳したりと、英語と日本語が常に行ったり来たりする学習がよく行われていると思います。

しかし、こうした学習に依存しすぎると、英語を聞く・読む時には日本語に訳す、英語を話す・書く時にはまずは日本語で考えるといった、非常に非効率な英語の扱い方が身に付いてしまいます。特に英語を「話す」という、瞬発的に感覚を英文に落とし込む必要があるプロセスにおいて、この日本語の介在は非常に厄介な存在です。

そんなこと言っても、どうやって日本語を介在させないで英文をアウトプットする感覚を養えばいいの?

と思うかもしれませんが、方法があります。それは

一度日本語で意味を理解した英文を、日本語を見ないでアウトプットすることです。

全くゼロの状態からいきなり日本語を介さず英語をアウトプットするのではなく、一度見たことがある、意味を理解したことがある英文を使うのです。

そしてそれは、その英文を丸暗記しようとするのではありません。あくまで言いたいこと(一度見たことのある英文の意味の感覚)が頭にある状態で、それを英文にしていくのです。

その練習を繰り返すと従来の学習では

日本語→英語

で行われていた英文のアウトプットを

感覚→英語

という日本語を介在させないアウトプットに慣れ、英語脳が少しずつ鍛えられていきます。最終的には、英語を話すときに日本語は一切介在させない状態が普通になります。

Distinction 2000のイラストはこの始点にある「感覚」部分をサポートする、いわばヒントのような役割があります。

何度か読んで理解した英文でも、その英文をそのまま何も見ずにアウトプットするのは簡単なことではありません。

そこで、その英文を左から右に表したイラストを掲載し、それを見ながら英語脳を作るための学習ができるようにしました。

具体的なステップはたったの2つです。

  1. 英文を完璧に理解する
  2. イラストをヒントにして英文をアウトプットする

しっかりと理解した英文を掲載されているイラストのみをヒントにしてアウトプットするだけで、日本語を介在させない英語脳を作ることができます。詳しくは動画を参照してください!

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