こんにちは、ATSUです。
この記事を見ている皆さんは、たくさんの情報を効率よく覚えたいと思っていると思います。
そうはいっても、実際に暗記しようと意気込んで大量の時間を割いて、それなのに時間の経過とともに忘れてしまってガッカリすること、よくありますよね。私も昔は英単語を暗記しようとしても、すぐに忘れてしまいなんども挫折していました。
しかし、ある時「エビングハウスの忘却曲線」について知り、それを意識して勉強するようになってから、大量の情報を短期間で覚え、かつ長期間忘れない状態を作れるようになりました。
今回はその「忘却曲線」と最適な復習タイミングについてお話することで、皆さんの暗記プロセスの効率化をお手伝いしたいと思います。
それではまいりましょう!
Contents
私がこれまで忘却曲線をつかって暗記したもの
具体的な内容に入る前に、今回紹介する忘却曲線の力を分かっていただくために、私がこの理論を使用してこれまで覚えたものを簡単にご紹介します。
忘却曲線の理論を使ってこれまで覚えたのはコレです。
そして中身はこんな感じです。
かなりの情報量ですよね。米国公認会計士のテキストなんて、電話帳みたいな厚さです(笑)。
これを隅々まで暗記するには、やはり一筋縄ではいきません。しかし、今回お話する忘却曲線を理解し、実践することで、短期間で効率的に覚えることができました。
それでは忘却曲線について説明していきます!
エビングハウスの忘却曲線
エビングハウスの忘却曲線(英:forgetting curve)というのはドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが導き出した理論で、時間の経過とともに人の記憶がどのように変化していくかを示したものです。
具体的な研究内容としては、意味を持たない3つのアルファベットの羅列を大量に被験者に覚えさせて、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを調べました。
その結果をグラフ化したものが以下の忘却曲線です。
縦軸は暗記率(%)、横軸は時間の経過を表しています。
記憶はどれくらいのスピードで忘れられていくのか
先ほどのみた忘却曲線のから、人は以下のスピードで記憶を忘却していくことが読み取れます。
1時間後:覚えた内容の56%を忘れる
1日後:覚えた内容の74%を忘れる
1週間後:覚えた内容の77%を忘れる
1ヶ月後:覚えた内容の79%を忘れる
この結果をまとめると
ということが分かると思います。「こんなにすぐ忘れちゃうのか。。。」とちょっと先が思いやられますね。
しかしながら、これを見て皆さんに理解してほしいのは、
「忘れることはごく当たり前のことである」ということです。何時間も使って、頑張って沢山覚えたにも関わらず、翌日にはほとんど忘れていて「なんでこんなに記憶力が悪いんだ!」と思うかたもいると思います。
それでも、この忘却曲線を見れば「忘れるのは当たり前」であることが分かりますね。翌日に忘れているのは記憶力が悪いからではなく、単純に人間の脳の構造的に、忘れるようになっているだけなのです。
なので、一回頑張って忘れても、当たり前だから仕方ないと前向きにとらえるようにして下さいね!
注)厳密に言うと上記グラフの縦軸はsavings(節約率)であり、再学習の容易性を示す指標であるため、記憶をどれだけ維持できているか(維持率)を意味しているわけではありません。しかし、節約率と維持率は近似するはずであるという考えのもと、本記事含め、多くの記事や講義で解説を分かりやすくするために縦軸を記憶の維持率として本曲線を引用する場合が多いようです。
エビングハウスの忘却曲線に基づいた最適な暗記方法
ここまでで記憶がどのようなペースで忘却されるかが、お分かりいただけたと思います。
次はこのエビングハウスの忘却曲線を考慮して、最適な暗記方法を考えていきましょう。
効率的な暗記は適切な復習のタイミングが最重要
まず、以下の図を見てください。
これは記憶の忘却曲線に合わせて、仮に定期的に復習した場合、記憶がどのようになるかを示しています。ここから分かることは
ということです。
ちなみに短期記憶と長期記憶については以下の記事にまとめていますので合わせてご覧ください。
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気になる記憶のメカニズム|短期記憶と長期記憶の違いを徹底解説!
こんにちは!Atsuです。 皆さんは短期記憶と長期記憶という言葉を聞いたことがありますでしょうか?これらは全て、私たち人 ...
適切な復習のタイミングはいつか?
適切な復習タイミングというのはいったいどのポイントなのでしょうか。エビングハウスの忘却曲線によると、人間は1時間経っただけで半分以上記憶を忘却してしまいますね。
しかし、これを自分たちが英単語や、ほかの勉強の内容を暗記するケースに当てはめるには、すこし調整が必要です。なぜかというと、エビングハウスの忘却曲線というのは、「意味を持たない」3つのアルファベットの羅列を被験者に暗記させた結果であって、私たちが行う意味のあることの記憶ではないからです。
当然覚える内容に意味があれば、それだけ記憶に定着しやすいというのは感覚的にも理解できると思います。言い換えれば忘却曲線がもう少し緩やかになるということですね。
そこで、私はこれまで何度も自分の忘却曲線を理解するために、様々な復習タイミングを試してみました。
結果、以下の復習タイミングが一番記憶の定着が良い結果になりました。参考にしてください。
1日後、4日後、7日後、11日後、15日後、20日後
まとめ
いかがでしたか?今回は記憶がどのような速度で忘却されていくかをエビングハウスの忘却曲線を使って理解し、それを基に効率的な暗記をするには適切なタイミングで復習をすることが大事だということが分かりました。
大量の英単語の暗記や、公認会計士や弁護士試験のような大量の情報を覚える必要があるものも、この理論に従えばより効率的に暗記を進めることができるはずですよ。