Task 5の概要
まずTOEFL iBTスピーキングのTask 5の概要をしっかり理解しましょう。
Task 5では、まずは大学のキャンパスで2人が大学の問題について話している会話を聞き、リスニングが終わったら20秒で回答の準備を行い、60秒でスピーキングを行います。
Task 5で聞かれる内容は必ず、「2人が議論している問題を要約し、どちら側の意見をあなたなら支持するか述べなさい」というものです。毎回同じなので安心してください。
Briefly summarize the problem that speakers are discussing. Then state which solution you would recommend. Explain the reasons for your recommendation.
Task 5のスコアの付け方
Task 5も他のTask同様、4点満点で行われます。目安は、ETSによると全6問で4点取れば30点、3点で23点、2点で15点、1点で8点です。
採点のアプローチもTOEFL iBTのスピーキングは全Task共通で、Holistic approach (全体アプローチ)が取られます。つまり、60秒間のスピーキング全体を聞いて、4点とか3点とか決めているわけであって、文法ミスの数のカウントによる減点などは行われません。
そしてTask 5での評価項目も、他のスピーキングTask同様以下の3つです。
・Language use(文法と単語)
・Topic development(内容)
Delivery
Deliveryはスピーキングをどれだけスムーズに、良い発音でスピーキングできるかをみています。これは発音記号と音の法則(音の脱落、繋がりなど)に関する知識があれば必ず得点できるので、以下の記事もチェックしながらマスターしましょう。
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Topic development
Topic developmentではしっかりと質問に答えられているのかという観点で見ています。
例えばTask 5の問題は
という問題なので、必ず以下5つの内容がスピーキングに入っていないといけません。
- 議論されている問題
- 学生が議論している解決策1
- 学生が議論している解決策2
- 自分の意見
- 片方の解決策がもう片方と比較して良い理由
この5つを必ず含めないと、topic developmentが不十分で、減点となってしまいます。
ちなみに後で紹介するテンプレートを使用すればこの全ての要素を確実にスピーキングに含めることが出来ます。詳しくは後ほどお話しします。
Task 5の具体的な対策とコツ
ここからは具体的に私がTOEFL iBTスピーキングで27点獲得したときのTask 5の対策とコツを見ていきます。
リスニングとスピーキング、それぞれ見ていきましょう
リスニング
リスニングの内容
リスニングでは男女の学生がある問題について解決策を提示し合い、その良し悪しについて話します。以下ETSのサンプル問題です。
https://www.ets.org/toefl/ibt/prepare/quick_prep/
音声スクリプト(ETSサンプル問題より引用)
(Female student) How’s the calculus class going? You’re doing better?
(Male student) Not really. I just can’t get the hang of it. There’re so many functions and formulas to memorize, you know? And the final . . . It’s only a few weeks away. I’m really worried about doing well.
(Female student) Oh . . . You know, you should go to the tutoring program and ask for help.
(Male student) You mean, in the Mathematics building?
(Female student) Ya. Get a tutor there. Most tutors are doctoral students in the math program. They know what they’re talking about, and for the final test, you know, they’d tell you what to study, how to prepare, all of that.
(Male student) I know about that program . . . but doesn’t it cost money?
(Female student) Of course. You have to register and pay by the hour . . . But they’ve got all the answers.
(Male student) Hmm . . .
(Female student) Another option, I guess, is to form a study group with other students. That won’t cost you any money.
(Male student) That’s a thought . . . although once I was in a study group, and it was a big waste of time. We usually ended up talking about other stuff like what we did over the weekend.
(Female student) But that was for a different class, right? I’ve actually had some pretty good experiences with study groups. Usually students in the same class have different strengths and weaknesses with the material . . . if they’re serious about studying, they can really help each other out. Think about it.
ノートテイキング~Task 5 リスニング
内容は必ず問題と2つの解決策、そしてそれに対する良し悪しの議論なので、これらをスクラッチペーパーに書きとめる必要があります。
今回のリスニングの例だと
問題(T):He’s not doing great in his calculus class because of so many functions and formulas to memorize, and he’s worried about the final which is a few weeks away.
解決策1 (W):Go to the tutoring program and ask for help.
良い点 (WP1):Most tutors are doctoral students. They know what they’re talking about, they’d tell you what to study and how to prepare for the final.
悪い点 (MN1):Costs money.
解決策2:Form a study group with other students.
良い点 (WP2):Doesn’t cost money. Students in the same class have different strengths and weaknesses with the material. If they’re serious about studying, they can really help each other out.
悪い点 (MN2):Once he was in a study group it was a big waste of time. Usually ended up talking about other stuff.
ということになります。スクラッチペーパーに書くとこんな感じになります。
※W: 女性、M: 男性、P: ポジティブな面、N: ネガティブな面、T: トピック
60秒間で話すTask 5の内容はコレ
ここまででリスニングの内容を理解できましたね。
次にスピーキングの60秒間の中で話す内容を理解しましょう。
60秒間の中で話す内容は以下の7つです。
- 問題
- 解決策1
- 解決策2
- 自分の選択肢
- 悪い解決策の評価
- 良い解決策の評価
- コンクルージョン
一つ一つ見ていきましょう。
問題(8秒)
最初は男性、もしくは女性の抱えている問題が何かを明確にしてあげます。
こんな感じです。スクラッチペーパーからほぼそのままですね。
解決策1(7秒)
次に2人が話している解決策の1つ目が何か話しましょう。まず
と言った後に、
クリアでシンプルですね。
解決策2(4秒)
一つ目の解決策と変わりありません。
自分の選択肢(3秒)
次にどちらの解決策の方が良いか、自分の意見を述べましょう。
どちらかサポートしやすい方を選ぶようにしましょう。
悪い解決策の評価(17-18秒)
良い解決策の評価(17-18秒)
コンクルージョン(3秒)
最後にいつものようにthat’s why …と言って終了です。
コンクルージョン自体はなくてもOKです。時間がなければ省略してください。
Task 5も結構難易度が高そうですが、次に紹介するテンプレートを使用すれば一気に楽になりますで、心配しないでください。
Task 5のテンプレート
ここからはTask5のテンプレートをご紹介します。事前に丸暗記しておいて、テンプレートのスペースに書きとめた内容を入れてスピーキングすることで、モレのないスピーキング対策ができるようになります。
Task 5 テンプレート
The students discuss two solutions.
The first solution is that ________.(スクラッチペーパー:S1)
The second solution is that ________.(スクラッチペーパー:S2)
If I were the man (woman), I would choose the first (second) solution.
The first solution is not great because__________.(スクラッチペーパー:P1, N2)
The second solution is better because__________.(スクラッチペーパー:P2, N2)
That’s why__________.
20秒間の準備時間の効率的な使い方
最後に、実際に話す前の20秒間の準備時間の使用法についてお話します。
この時間では、先ほど紹介したテンプレートの内容をイメージしながら、当てはめる内容をスクラッチペーパー上で整理していきます。
まず最初の
The first solution is that ________.
The second solution is that ________.
の部分はT、S1、S2をそれぞれ使用するため、特に難しいことはありません。
少し複雑なのは
の部分です。ここでは男性、もしくは女性が言った各Solutionの良い点と悪い点を含めます。例えば先ほどの私の回答を見ると
although the woman said there are many doctoral students having a lot of knowledge and skills,
like the man said costing money is a big burden for a student.
最初の下線部は「女性は~と言っているが」
後半の下線部は「男性が言っているように、~」
というふうに、男性と女性の意見を回答に含めていますね。
これを簡単に行う方法は、スクラッチペーパー上で、自分の選んだ解決策のあるBOXにある意見には
・As
をつけて
もう片方の解決策の意見には
・Even though
をつけます。
こんな感じです。
こうすることで、テンプレートに沿って簡単に男女の意見をスピーキングに組み込むことができますよ。