Distinction

リーディング

TOEIC満点が東大英語解いてみた〜リーディング中の頭の中解説

更新日:

こんにちは、Atsuです。

今回は、私が「リーディングを解く際に何を思い、何を考えているのか」ということを、文章を通してお伝えしていきたいと思います。

東大で実際に出題された過去問を解きながら、その時思ったことを、文字に起こしにしていくことで、英語を読むときの私の頭の中を覗くような感覚で楽しめる記事になっているかと思います。

英語を勉強したばかりの頃、特に基礎づくりを行なっている段階では、リーディングで出会う英語のレベルがものすごく高く感じ、

「この英文読める人は頭の中でどういう風に考えてるんだろ…」と思うことがありました。

実際に私が初見の問題を解く様子を通して、「英語が読めている状態」とは即ちどのような状態なのか、皆さんがよりクリアにイメージするのに役立てて下さい!

【よくある質問】「解いてみた」という企画の意義について

実際に頭の中を覗く前に、この「解いてみた」という企画の目的をクリアにしたいと思います。それは

1.私が問題を解く際に何を考えているかを見たいという方にご覧いただくことで学習の参考にしていただくこと

2.自分の英語力でどれくらい解けるか(時間関係なしに)を見ていただき、単純に楽しんでいただくこと

この2つです。

また、これから頭の中を解説していく中で出てくるであろう以下の質問にも先に回答しておきます。

【よくある質問】

日本語に訳しすぎでは?

A: 基本的に普段は日本語に訳す作業はしていませんが、ブログ記事を作成する上で日本語を話さない場合、1つ目の目的を達成する上で読者側が理解しにくいと考え、本記事では日本語訳もザックリではありますが含めるようにしています。

解説は完璧なんですか?

完璧の定義によりますが、私は英語学習者でしかないので当然言葉足らずで解説として十分でない部分もある可能性もあります。しかし、今回は「リーディング中に思うことを伝える」ということを第一義としているため、あえて自分で調べたりせず、そのまま、思ったことを文字に起こしています。そういった点で「英語を学ぶ」という姿勢ではなく、あくまで私のリーディング中の感覚的な部分を知るつもりで、リラックスして読んでみてください。

これはあくまで解説としての完璧さの話で、英語知識として間違っている情報を記載していることはありませんので、その点はご心配なく!

それでは前置きはここまでにして、解いてみたいと思います。

リーディング中の頭の中を解説〜東大の過去問解いてみた〜

今回使用する英語は「東大の2017年の問題の大問4の1問目」です。これは間違い探しの問題のようです。

"次の英文の段落21~25にはそれぞれ誤りが一つある。誤った箇所を含む下線部を各段落から選び、その記号をマークシートにマークしなさい。"

The term” documentary “(a)emerged awkwardly out of early practice. When entrepreneurs in the late nineteenth century first began to record moving pictures of real life events, (b)some called what they were making “documentary”. The term didn’t stabilize for decades, however.

Other people called there films “educationals,”” actualities,” ”interest films,” (c)or perhaps referred to their subject matter-“travel films,” for example.

John Grierson, a Scot, decided to use this new form in the service of the British government and invested the term “documentary” (d)by applying to a work of the great American filmmaker Robert Flaherty. He defined documentary as the “artistic representation of actuality”-a definition that has proven durably (e)because it is so very flexible.

それでは、一文ずつ読んでいきます。なるべく頭の中で思っていることをそのままにお伝えしていきますね。

The term” documentary “emerged awkwardly out of early practice.

The term documentary

そのドキュメンタリーって言う”term”(言葉)というのは、

emerged

生まれた

awkwardly

すごい「ぎこちない感じで」

out of early practice.

昔の、プラクティス(慣習)の中から。

この部分は特に間違ってそうな部分は無いので次に行きます。

When entrepreneurs in the late nineteenth century first began to record moving pictures of real life events, (b)some called what they were making “documentary”.

When entrepreneurs

entrepreneursっていうのは、「起業家」ですよね。

in the late nineteenth century

19世紀の“late”、つまり後半の方

first began to record moving pictures of real life events,

「real life event」っていうのは、実際に起きているイベントっていうことですよね。「fake」じゃないというか、現実世界で起き得るという感じか。

moving picture

これは、動いている写真ですね、つまり"動画"を取り出した時に、

some called what they were making “documentary”

someっていうのは”some people”ってことですよね。そういう人が、"what they were making"

what SVでSがVしたものとなり、call O CでOをCと呼ぶだから、、、、

彼らが作っているものをドキュメンタリーと呼んだ

ということになりそうですね。

The term didn’t stabilize for decades, however.

The term

これは” documentary “を指していて、

didn’t stabilize

安定しなかった。

for decades

長年、

however

しかしながら。

「でも、documentaryっていう言葉は定着しなかった。」ってことですね。

ちなみに、ここまでの英単語は、大体「Core1900」とか「Duo」とかに載っている基本的な単語ですね。

英検1級の単語帳に掲載されているような、ハイレベルな単語は今の所出てきてないです。文法も高校のキク文法でカバーできています。

Other people called there films “educationals,”” actualities,”” interest films,” (c) or perhaps referred to their subject matter- “travel films,” for example.

Other people

この表現は、someとotherっていうのは、よく対比で使われる言葉。

さっき「some called what they were making “documentary”.」と言っていたけど、それに対して「他の人は、(other peopleは)」

 

called there films “educationals,” ”actualities,” ”interest films,”

という風に言っているわけですね。

or perhaps

“perhaps”というのは、”possibly”っていう意味で、「たぶん」っていう意味、ちょっとformalな言い方です。

referred to their subject matter

subject matterっていうのは、「その時の主題」っていう意味ですよね。

Referred toなので、「〜を参照していた」。言い換えれば、その主題をそのまま名前にしてたということですね。

for example, 例えば、

”travel film”とか。つまり、旅行映画ならそう呼ぶということですね。

これも別に悪くなさそうですね。

John Grierson, a Scot, decided to use this new form in the service of the British government and invested the term “documentary” (d)by applying to a work of the great American filmmaker Robert Flaherty.

 John Grierson,

「ジョングリアソン」

(こういう人の名前とかは正確に読めないことが私の場合はよくあります。なので、実際に英語の長文問題を解くときは、読み方の部分で詰まって無駄に時間をロスしたくないんで「ジェイは…」みたいな感じでイニシャルで代用してしまうこともよくあります。

, a Scot, decided to use this new form in the service of the British government

だから、decided to use this new form のnew formっていうのは“documentary”ということ。“documentary”っていうのは、moving pictures of real life eventsだけど、それをdecided to useしましたと。

どこでdecided to useかというと、”in the service of the British government”で、

and invested the term “documentary”

“documentary”という言葉を使ったということですね。(でも、“documentary”っていう言葉は、ドキュメンタリーっていうのは、19世紀に起業家たちが言ってたんじゃないのかな。まあそれはどうでもいいのか。)

(3)by applying to a work of the great American filmmaker

ここは私の感覚ですが、下線部を読んだ瞬間にまず違和感を感じます。「何をapplyするんですか」という疑問が湧きます。Applyは、「〜を適応する」ってことですよね。

【"A Scot"という表現について】

下線部からの出題とは全く関係ない部分なのでさらっと流しましたが、この「a Scot」が今回の文章の中で唯一わからない単語で、読んでいてめちゃくちゃモヤモヤしてました。笑

A Scotって何?なんでScotは"a" Scotなの?笑どういうこと?っていう感じで。笑 以外と知っている人多いみたいですが、、、( ;∀;)

記事の後半で「a Scot」 という表現について解説していますので、合わせて読んでみてください!

of the British government

政府のサービスの中で、これを使いだした。

by applying to a work of the great American filmmaker

偉大なAmerican filmmaker Robertのwork、作品ですよね。「作品をapplyすることによって」って言いたいなら、

by applying a work of the great American filmmaker

なんじゃないでしょうか。

それか、term "documentary"をAmerican filmmakerの作品に適応したと言いたいなら

by applying it to a work of the great American filmmaker

どちらにせよ、これだけだと何を何にapplyしたのかっていうのが、この書き方だとあんまりよく分かんないですね。

ここがかなり怪しそうですが、とりあえず次を見てみることにします。

He defined documentary as the “artistic representation of actuality”

He defined documentary、documentaryを定義しました。

「documentary」って何かっていうと、

as the “artistic representation of actuality”

”actuality”だから「現実味や現実さ?」(日本語はよく分かんないけど)

のアート的なrepresentationってことね。

representation、つまり表現であると言っているわけね。

まあだから、現実をこう…「アートにする」みたいな感じのことを言ってるというわけか。

-a definition that has proven durably (e)because it is so very flexible.

この「-」は「which is」って意味と同じで前の語を説明している。

そしてdurable「頑丈、耐えられる、長い間続く」っていう意味ですね。そしてはそれは

it is so very flexible.

とても柔軟だから。

この"so very"は何かを、強調したいときに使う”so very”といういうまとまりなので、”so very flexible”っていうのは英語表現としてOK。この下線部は問題なさそうですね。

【"so very"という表現について】

「so very flexible」なんですが、この「so very」っていうのはたぶん聞いたことがない人が多い表現だと思います。たまに、”so very important.” みたいな使われ方に出会います。

ということで最後まで読んでみても改めて、下線部dが変な気がします。

John Grierson, a Scot, decided to use this new form in the service of the British government and invested the term “documentary” (d)by applying to a work of the great American filmmaker

さっきも少し触れましたが、そもそも意味的に、“documentary”をthe great American filmmakerが作った作品に適用した、って言っているのかもしれないから、もしかしたら、

”by applying “documentary” to a work of the great American filmmaker”

ということもできるのかもしれないですね。

なのでやっぱり、「by applying it to a work 」もしくは「by applying a work of the great American filmmaker」のどちらかに直せそうですね。

どちらにせよ、コンテクストによって2つ言い換えることはもしかしたら可能かもしれないですが、このままだと文法的に間違ってそうです。

東大の過去問解いて見た~解答編~

それでは答えを見てみましょう。

答えは・・・・・・

”d”です!

ということで、一応私の回答は合っていました!私が解いたネットの過去問には解説が一切なかったので、若干のモヤモヤ感は残りますが。笑

「a Scot」が気になりすぎるから調べてみたらまさかの...?

問題は無事合っていましたが、途中でてきた「a Scot」の表現がとても気になったので、問題を解いた後真っ先に調べてみました。

A Scotってポジションの名前とかなのかな、とか勝手に想像していたんですが、ケンブリッジ英英辞書によると以下の定義でした。

Scot=a person from Scotland(スコットランド人)

A person from ScotlandってScotっていうんですね。

スコットランド人っていう意味でした。私はこの企画を通して初めて知りました。今まではずっと「Scottish」って言っていたので...。なるほどー。だから、”a” が付いていたんですね。人の名前でa 付いたらおかしいですもんね。

“an Atsu”だったら、Atsuが、世の中にうじゃうじゃいることになっちゃうから、それはやっぱりだめなわけで。

なので、初めは「a financial manager」みたいに、ポジションの名前とか、そういういった状態を表すような意味かな、とは思ったのですが「国の人」って意味でしたね。勉強になりました。

まとめ

ということで、なんとか今回の問題は解くことができました。

ただ、解説が載っていなかったので、もし私の解釈自体が間違っている部分ありましたら、ぜひ教えてください。

気になる問題の難易度としては、解いて見て結構難しいと思いました。特に、高校生がこれを解いていることを踏まえると、英文の内容自体そもそも難しいですし、また、文法の問題の出し方も、「これでいいんだよね、、、?」という、ちょっと不安にさせるような出題の仕方だと感じました。

また、最後の”so very flexible”っていう部分ですが、私が高校生の時は絶対に聞いたことがなかった表現でしたし、全体的に出てくる語彙も難しいですね。

ただ、今回正解になった部分に関して言えば、単純にその動詞が「他動詞なのかどうか」っていう判断で、仮に下線部のみ読んだとしても正解は導くことができそうな問題でした。私が英語の基礎づくりの際にオススメしている「Core1900」や「Duo」などの基本的な英単語帳を抑えていれば解けます。他の下線部に関しても、『キク英文法』だとか『一億人の英文法』みたいな基本的な文法書に載っている知識で読めましたので、やはり、東大という難関大学と言えど、基礎固めがとても重要だということが改めて分かりました。

私が大学受験の際に行った英語の勉強方法、基礎固めの教材についてはこちらでまとまっていますので、まだ見てないかたはこちらも見てください!

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